第47回日本BtoB広告賞 Award Force導入事例
1980年から続く日本最大級のBtoB広告アワードが、デジタル変革により運営効率と応募者体験を飛躍的に向上させた成功事例をご紹介します。
エグゼクティブサマリー
アワードの概要
一般社団法人日本BtoB広告協会が主催する「日本BtoB広告賞」は、1980年から続くBtoB広告分野における日本最大級のアワードです。15部門を設け、年間数百作品の応募を受け付け、経済産業大臣賞をはじめとする各賞を選出しています。
変革の成果
第47回より、応募受付から審査、表彰までの一連のプロセスにAward Forceを導入しました。これにより、運営業務の大幅な効率化と応募者体験の向上を実現し、伝統あるアワードの新たな時代を切り開きました。
日本BtoB広告賞の特徴
多様な応募分野
15部門にわたる広告対象分野を設定し、BtoB企業のあらゆるコミュニケーションツールを対象としています。新聞・雑誌広告、製品・企業カタログ、ウェブサイト、採用映像など幅広い分野をカバーしています。
有料応募制
一般29,700円、協会会員16,500円の出品料を設定し、同一部門であれば3作品まで同一料金という独自の割引制度を採用しています。
柔軟な応募形態
応募者は複数部門に複数作品を応募でき、広告主だけでなく、広告会社・制作会社からの応募も可能です。多様なステークホルダーの参加を促進しています。
これらの特徴により、日本のBtoB広告業界における最も権威あるアワードとして、長年にわたり業界の発展に貢献してきました。
導入前の3つの大きな課題
複雑な料金計算と請求書発行業務
同一部門3作品まで同一料金という割引ルールに基づく請求書作成が煩雑でした。応募者ごとに異なる部門・作品数の組み合わせを手作業で計算し、3月末から4月初旬にかけて請求書発行業務が集中。事務局スタッフの業務時間の大半が請求書作成に費やされ、誤発行リスクも常に存在していました。
多様な応募形態への対応
印刷物の実物提出、ウェブサイトURL、動画ファイルのアップロードなど、メディア形式が多様で、部門ごとに異なる応募内容と提出方法に個別対応が必要でした。実物作品の受領確認と照合作業、デジタル作品のファイル形式や容量の確認、作品の欠損や不備の問い合わせ対応に多大な時間を要していました。
短い審査期間でのスムーズな進行
3月末締切から4月上旬の第一次審査までわずか数日しかなく、数百点の応募作品を審査委員に効率的に提示する必要がありました。作品資料の整理と配布、審査会場での作品展示と入れ替え作業、審査結果の記録と集計作業に時間的余裕がない状況でした。
Award Force導入による解決策
Award Forceの多彩な機能を活用し、運営上の課題を体系的に解決しました。以下、主要な機能と導入効果をご紹介します。
01
カテゴリー設定機能
15部門の体系的管理と応募者にわかりやすいナビゲーションを実現
02
有料応募・価格設定機能
複雑な料金体系の自動計算と請求書発行の効率化
03
梱包明細の発行
実物作品の受領管理を迅速化
04
動画アップロード&トランスコード
映像部門の応募と審査を効率化
主要機能の詳細解説
有料応募・価格設定機能
同一部門3作品まで同一料金という独自の割引ルールをシステムに組み込み、請求業務を効率化。一般料金と会員料金の自動適用、同一部門内での作品数に応じた料金計算、複数部門応募時の合計金額の自動算出を実現しました。応募提出からカートで請求内容を自動生成し、応募者がその場で確認できる様になりました。
動画アップロード&トランスコード機能
映像部門の作品提出において、最大10分の動画ファイルを直接アップロード可能に。MP4形式の動画を自動トランスコード処理し、フルHD規格での統一再生環境を構築。郵送やファイル転送サービスが不要となり、審査委員がオンラインで動画を視聴できるようになりました。
ギャラリー表示機能
全応募作品をギャラリー形式で一覧表示し、審査委員が効率的に作品を閲覧できる環境を構築。部門別、カテゴリー別での作品表示、作品画像・動画・URLのシームレスな閲覧、検索・フィルタリング機能による作品抽出を実現し、短い審査期間での効率的な作品レビューが可能になりました。
定量的期待効果
80h
時間削減(請求書発行)
年間約80時間以上の業務時間を削減し、95%以上の自動化を実現。
40h
時間削減(応募受付)
自動通知機能により、年間約40時間以上の対応時間を削減。
40h
時間削減(審査準備)
デジタル化により、年間約40時間以上の準備作業を削減。
50%
繁忙期の負荷軽減
3月末~4月初旬の事務局業務が50%以上削減
これらの定量的な期待成果により、スタッフは審査準備や応募者対応など、より重要な業務に注力できるようになります。また、請求書の計算ミスはゼロ件(従来は年間5-10件発生)を目指し、作品の取り違え等による時間浪費も大幅に減少します。
定性的期待効果
応募者体験の向上
  • 応募期間中、何度でも変更・修正が可能
  • 応募作品一覧ページより進行中・提出済等の管理が可能
  • 請求内容の即時確認、請求書PDFの発行
  • ユーザー登録~応募締切事前通知~作品提出完了まで、きめ細かいメール確認通知
審査環境と運営の改善
審査環境: 審査委員がオンラインで作品を事前確認可能となり、審査会議での作品切り替えがスムーズになります。投票・集計作業も効率化されます。
運営の質: ダッシュボードからリアルタイムに応募動向(部門別の応募進行・提出数等)分析が可能となり、提出を促すタイムリーな施策が行えます。また、次年度への改善施策の立案が容易になります。
今後の展望
表彰事業の価値向上
デジタル化の運営基盤を利して、応募増に向けた施策やスポンサーシップの充実等、表彰事業の価値向上を図ります。
データ活用の高度化
応募傾向の詳細分析、受賞作品のアーカイブ充実、過去データを活用したマーケティング施策を展開します。
応募者サービスの強化
ワンポイントアドバイス機能のデジタル化、受賞作品のオンライン公開拡充により、さらなる価値提供を目指します。
Award Force導入により大きく前進した日本BtoB広告賞は、今後もデジタル技術を活用しながら、応募者と審査委員の双方により良い体験を提供し続けます。
まとめ:デジタル変革の成功モデル
Award Forceの導入により、日本BtoB広告賞は以下の4つの重要な成果を実現しました。
業務効率化
請求書発行の効率化により、繁忙期の業務負荷を大幅削減。事務局スタッフがより戦略的な業務に集中できる環境を構築。
応募者体験の向上
  • 応募期間中、何度でも変更・修正可能、請求内容の即時確認など、応募者の利便性が飛躍的に向上。透明性の高い運営により、信頼関係を強化。
審査品質の向上
デジタル環境での効率的な作品閲覧と投票管理により、より公正で効率的な審査プロセスを実現。
運営の透明性
データに基づく運営と応募者への適切な情報提供により、アワード全体の信頼性と価値を向上。
複雑な料金体系、多様なメディア形式、短い審査期間という課題に対し、Award Forceの各機能を効果的に活用することで、アワード運営の質的転換を実現しました。
Supported by